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老後の生活費はいくら必要かFPが解説!2,000万円でいいの?

老後 生活費 その他

「人生100年時代」といワードが頻繁に登場するようになった現在。日本人の平均寿命はどんどん延びており、以前よりも長く老後を過ごす人が増えています。

 長生きできるのは良いことですが、お金のことが心配になってしまう人もいるのではないでしょうか。老後に向けて準備するべきお金を知るには、老後の生活でどれくらいの費用がかかるかを大まかにでも把握することが大切です。

 本記事では老後にかかる毎月の生活費やその内訳、生活費以外にかかるイレギュラーな費用の種類、老後の資産形成におすすめの制度・サービスを紹介していきます。

監修者
監修者佐藤 拓也

全国に約800世帯、約1100名のクライアントを抱えるファイナンシャルプランナー。

家計相談や生命保険の見直し、資産運用の相談、相続・税務対策など幅広く活動し、年間200世帯以上のお客様と個別相談を行いながら、子育てにも尽力している二児のパパ。

【保有資格】
・MDRT入賞9回 ・TLC(生命保険協会認定FP) ・CFP ・IFA(証券外務員1種) ・ファイナンシャルプランニング技能士1級

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日本は超高齢社会に突入!老後生活費はしっかり確保したい

 ニュースや雑誌など、さまざまなメディアで「日本は高齢化が進んでいる」という話題を目にしたことがあるのではないでしょうか。

 厚生労働省が発表している「令和4年簡易生命表の概況」によれば、男性の平均寿命は81.05歳、女性は81.47歳でした。

 また、「令和5年度版高齢社会白書」によると、令和4101日時点で日本の高齢化率(65歳以上の人口が総人口に占める割合)は29.0%と世界でもっとも高い水準です。高齢化率は今後も上昇していくと考えられており、今や100歳まで生きることは珍しくありません。

長く生きるということは喜ばしいことですが、生きていくにはどうしてもお金がかかります。長生きすることを見据え、今のうちから老後資金を確保することが重要です。

 出典:厚生労働省|令和4年簡易生命表の概況
 出典:内閣府|令和5年版高齢社会白書

老後を生きるのに必要な生活費はいくら?

老後 生活費 いくら

65歳で定年退職するとして、平均寿命である81歳まで平均で16年もあります。長生きすればもっと生活費がかかるはずです。今のうちから老後費用を計算して貯蓄を始める備えをすることが大切です。

ここでは老後生活をするのにどれくらいのお金がかかるのか、データをもとに紹介します。

老後の最低生活費は平均で232,000

生命保険文化センターが行った調査「生活保障に関する調査」によれば、夫婦2人が老後生活を送るのに必要と考えられる最低限の生活費(月額)は平均で23万2,000円となりました。

 最低日常生活費の比率としては「2025万円」がもっとも多いですが、なかには月40万円以上が必要と考える人もいるようです。

最低限必要と考える生活費 回答した割合
15万円未満 4.90%
15~20万円未満 9.20%
20~25万円未満 27.50%
25~30万円未満 14.40%
30~40万円 18.80%
40万円以上 2.80%
わからない 22.50%

出典:生命保険文化センター|2022(令和4)年度生活保障に関する調査

 なお、男性が「15万円未満」と回答した比率が女性より高く、女性は「3040万円」と回答したケースが男性より高いという性別による特徴もあります。

老後のゆとりある生活費は平均で379,000

最低限の暮らしだけでなく、老後にゆとりをもって快適に暮らすために必要な生活費も併せてチェックしておきましょう。

 生命保険文化センターが行った調査「生活保障に関する調査」によれば、夫婦2人がゆとりある老後生活を送るのに必要と考えられる上乗せ生活費は平均で月額14万8,000円になりました。最低生活費と合わせると、37万9,000円になる計算です。

 上乗せしたい生活費の比率としては「1025万円未満」がもっとも多く、「10万円未満」がそれに続く形です。

最低限生活費に上乗せしたい金額 回答した割合
10万円未満 19.30%
10~15万円未満 31.40%
15~20万円未満 3.70%
20~25万円未満 9.60%
25~30万円未満 1.70%
30万円以上 11.80%
ゆとりある生活を送るつもりはない 2.60%
わからない 19.80%

出典:生命保険文化センター|2022(令和4)年度生活保障に関する調査

 ゆとりある生活の上乗せ金額の使い道としては「旅行やレジャー」が60.0%と最も高く、「日常生活の充実(48.6%)」「趣味や教養(48.3%)」と続きます。

老後の生活費の内訳は?何にお金がかかりやすい?

老後に毎月必要になると考えられる生活費は、最低でも232,000円、ゆとりを持たせるには379,000円が必要ということが分かりました。

 では、具体的に、日々の暮らしをしていくためには、どのような費用がかかるのでしょうか。総務省の家計調査というデータから、生活費の内訳を紹介します。

夫婦2人の無職世帯の老後の生活費の内訳

総務省の「家計調査 家計収支編 単身世帯 年報」によれば、2022年度の65歳以上の夫婦二人世帯(無職世帯)の生活費の内訳は以下のとおりです。

費用項目(消費支出) 平均月額
食料 67,776円
住居 15,578円
光熱・水道 22,611円
家具・家事用品 10,371円
被服及び履物 5,003円
保険医療 15,681円
交通・通信 28,878円
教養娯楽 21,365円
その他消費支出 49,430円
合計 236,693円

出典:総務省|家計調査

単身無職世帯の老後の生活費の内訳

総務省の「家計調査 家計収支編 単身世帯 年報」によれば、2022年度の65歳以上の単身者世帯の生活費の内訳は以下のとおりです。

費用項目(消費支出) 平均月額
食料 38,729円
住居 13,530円
光熱・水道 15,014円
家具・家事用品 6,284円
被服及び履物 3,632円
保険医療 8,358円
交通・通信 15,511円
教養娯楽 15,501円
その他消費支出 32,648円
合計 149,207円

出典:総務省|家計調査

 食費は二人世帯の約半分ですが、住居費など二人世帯と変わらない金額がかかる項目もあります。

 よって、単身世帯だからといって、毎月の支出がきっちり半分ということにはなりません

老後の生活費が人によって変わる理由

前述の「夫婦二人世帯」「単身世帯」で、毎月の消費支出の金額や内訳が異なることは分かりました。

そのほかにも、老後に必要な生活費用は「持ち家か、賃貸か」といったライフスタイルによっても変わります。

ここでは老後の生活費が人・家庭によって変わるポイントを紹介します。

夫婦2人か単身世帯か

前述の資料の通り、家族構成は毎月の生活費の金額を左右する大きな要素になります。高齢夫婦二人世帯の消費支出が236,693円のところ、単身高齢者世帯では149,207円でした。単純に87,486円の差が出ます。

項目別に見てみると、食費や水道光熱費については、二人世帯は単身世帯より多くの費用がかかります。ただし、夫婦二人世帯だからといって何もかも多くかかるということではなく、例えば住居費用は二人世帯でも単身世帯でも大きくは変わりません。

持ち家・賃貸でも変わる

住居費用については夫婦か単身かということよりも、「持ち家か」「賃貸か」の違いによって支出が大きく変わることがあります。

仮に一戸建てに住んでいて住宅ローンを払い終えれば、毎月家賃を支払う賃貸物件よりも住居費用は安く済むはずです。固定資産税の負担がありますが、毎月数万円の家賃がかかる賃貸物件よりも安い住居費になることが考えられます。また、仮に二世帯住宅や三世帯住宅で息子・娘世代が主に返済しているケースでも老後世帯の住居費は安く抑えられます。

一方、賃貸物件に住んでいる場合は、退去するまで家賃が発生し続けるため、固定費がより多くかかる可能性もあります。

健康状態にも生活費は左右される

健康状態によっては「保険医療」の項目が大きく変化する可能性もあります。厚生労働省の「令和2年版厚生労働白書」によると、平均寿命・健康寿命の差は、男性で8.73年、女性では12.07年です。生きていても健康ではなく、毎日のように通院したりひんぱんに入院したりしていると、単身世帯でも健康な二人世帯の消費支出を上回ることも考えられます。

昨今は「老々介護」という言葉も出ている通り、夫婦同士で介護し合うことも考えられます。健康寿命が保てないと、介護費用も出費として必要になるかもしれません。

出典:厚生労働省|令和4年版厚生労働白書

生活費以外にも必要になる老後資金はたくさん

前の章では、家族構成や賃貸・一戸建ての違いなどで日々の生活費に違いが出ると解説しました。

ただ、老後にかかるお金は日々の生活費だけではありません。必要な老後資金の金額を考えるときはこれから紹介する、「日常生活費以外にかかる可能性のある費用」まで用意できるかを考えることが重要です。

リフォーム費用

一戸建てでマイホームを購入した場合、購入してから老後を迎えるまでに徐々に老朽化が進んでいきます。老後を迎える際はケガをしないように段差を平らにするなど、大幅なリフォームが必要な場合もあるでしょう。マンションも同様で、高齢化対策としてのバリアフリー化を考える必要があります。

どのくらいのリフォーム費用がかかるかは物件や希望するリフォーム内容によっても異なります。

住宅リフォーム推進協議会「2022年度 住宅リフォーム消費者(検討者・実施者)実態調査報告書」によれば、リフォーム実施者の平均費用は一戸建てが471万6,000円、マンションが278万6,000円でした。

出典:住宅リフォーム推進協議会|2022年度 住宅リフォーム消費者(検討者・実施者)実態調査報告書

お祝い費用

子どもがいる家庭の場合、子どもの結婚や一戸建て・マンションの購入などの節目のイベントにお祝い金を出すことがあります。孫が生まれれば洋服やオムツを買いそろえたり、ランドセルを買ってあげたりといったこともあるでしょう。

ライフイベントに伴って親・祖父母としての出費が必要になることもイメージしておく必要があります。

入院・手術費用

高齢化すると体力や抵抗力が落ちてしまうため、入院したり手術をしたりするリスクも高くなります。

かかる医療費次第では高額療養費制度を利用できますが、全額が戻ってくるわけではありません。

高額療養費制度は、同じ月の1日から月末までにかかった医療費の自己負担額が「自己負担限度額」を超えた場合、後日に払い戻される制度です。例えば市区町村民税が非課税の世帯の場合、自己負担額35,400円を超えた分の医療費は後日払い戻されます。療養を受けた月以前の1年間に3ヶ月以上の高額療養費の支給を受けた場合は4ヶ月目から「多数該当」になって更に保険料が安くなる仕組みもあります。

ただし、多数該当が適用されても毎月24,600円(被保険者が市区町村民税の非課税者)以上の金額がかかります。

後期高齢者医療制度で医療費の自己負担は1割になり、かつ高額療養費で戻ってくるとしても、毎月数万円の負担は必要になるかもしれません。

 出典:協会けんぽ|高額な医療費を支払ったとき(高額療養費)

介護費用

年齢を重ねると足腰の機能が低下しやすいため、要介護になる可能性もあります。厚生労働省の「令和3年度 介護保険事業状況報告(年報)」によれば、令和3年の要介護・要支援の認定者数は689万6,000人であり、平成12年の2.69倍にもなっています。

生命保険に関する全国実態調査によれば、毎月の介護費用の平均は約83,000円となっています。

出典:厚生労働省|令和3年度 介護保険事業状況報告(年報)
出典:生命保険文化センター|2021(令和3)年度 生命保険に関する全国実態調査

介護保険

老後の生活資金は若いうちからしっかりと貯蓄することが大切

毎月必要になる生活費以外にも、老後にさまざまな出費が発生する可能性があることが分かりました。

若いうちから少しずつでも、老後資金を貯め始めることが大切です。ここからは若いときから老後資金を貯めるために活用できる資産運用の方法を紹介します。 

預貯金

お金を貯める基本になるのが、いわゆる「預貯金」です。いつでも引き出せる普通預金のほか、一定期間は引き出しに制限がかかる代わりに利率が高めに設定された定期預金といった種類もあります。

 基本的に資産運用は途中でお金を引き出すのにペナルティがあったり引き出せなかったりしますが、普通預金ならデメリットなしで好きなタイミングで引き出せます。

「普通預金では我慢できずに使ってしまいそう……」という人は定期預金がおすすめです。

毎月積立型の定期預金を活用することで、毎月の給料からコツコツと先取り貯蓄を進めることができるでしょう。

終身保険

終身保険とは、文字通り生涯にわたって死亡保障が続く保険のことです。貯蓄性のある保険で、契約後一定期間以上が経過したあとに解約することで解約返戻金を受け取ることができます。保険料払込期間を超えて解約することで払い込んだ保険料以上の解約返戻金を受け取ることが可能であり、老後の資産形成にも利用可能です。

保険料が毎月コツコツと引き落とされるため、死亡保障を準備しながら半強制的に老後資金を準備できる方法としておすすめです。

変額保険

変額保険は、払い込んだ保険料を保険会社が「特別勘定」で運用して、その結果によって将来的に受け取れる保険金や解約返戻金が変動する保険商品のことです。

変額保険を長期で運用することで、運用に成功すれば一般的な保険よりも多くの解約返戻金を受け取れる可能性があります。一方で、運用次第では受け取れる解約返戻金が払込保険料を下回るリスクもあります。

元本割れのリスクがある点はネックですが、「死亡保障を用意しながら資産形成ができる」「運用は保険会社にお任せできる」というメリットもあります。後述する自分自身が行う投資に苦手意識があるなら、検討してみても良いでしょう。 

変額保険はリスクが高い?デメリットや向いている人、賢い活用方法を徹底解説

財形年金貯蓄

勤め先の福利厚生に「財形貯蓄制度」があれば、老後の資産作りのために財形年金貯蓄を利用することもできます。55歳未満の従業員が対象の制度で、5年以上の期間にわたって積み立てていきます。

毎月の給与から貯蓄分を差し引いて積み立て、60歳以降に年金形式で受け取ることができます。財形住宅貯蓄と併せて元利合計550万円までは利子等が非課税になるため、効率的かつ半自動的に老後資金を貯めたい人におすすめです。

積み立てたお金は一括で受け取ることはできませんが、5年以上20年以内の期間で受け取れるので公的年金の上乗せのように利用できるでしょう。

個人年金保険

個人年金保険は、公的年金以外に自分で積立を行い、将来的に年金を受け取れる「私的年金」の一種です。60歳や65歳までコツコツ保険料を積み立てて、払込みが終わった後に年金を受け取り始めるのが一般的です。一方、保険料を最初にまとめて支払ってしまう一時払いに対応するケースもあります。

年金の受け取り方は「確定年金」「有期年金」「終身年金」に分かれており、それぞれ以下のように特徴が異なります。 

特徴
確定年金 ・受取期間は10年・15年など固定
・受取人が死亡した場合は遺族が受け取れる
有期年金 ・受取期間は10年・15年など固定

・受取人が死亡しても遺族は受け取れない
 ※一部保証期間があるケースも

終身年金 ・生存中はずっと受け取れる
・受取人が死亡しても遺族は受け取れない
 ※一部保証期間があるケースも

個人年金保険

新NISA

NISA20141月にスタートした、個人投資家のための税制優遇制度のことです。2024年からは「新NISA」がスタートします。

従来のNISAでは非課税の恩恵を受けられるのが一般NISA5年、つみたてNISA20年と有限でしたが、新NISAでは無期限で非課税の恩恵を受けられます。

投資できる金額は従来の一般NISAが年120万円のところ新NISAの成長投資枠では240万円つみたてNISAでは40万円だったのが120万円23倍になり、生涯で1,800万円分も非課税限度額を利用できます。

口座開設期間が恒久化されているのでいつでも開設できますが、老後の資産形成に役立てるためにも今のうちに口座開設を進めておくことをおすすめします。

2024年から始まる新NISA制度とNISA制度改正をFPが徹底解説!

iDeCo(個人型確定拠出年金)

iDeCoは「個人型確定拠出年金」の俗称で、老後資金を作るための私的年金制度の一種です。

まず、iDeCoにラインナップされている「定期預金」「保険」「投資信託」といった運用商品から好きなものを選び、毎月一定の掛金を拠出します。

その掛金を元手に自分で運用したあと、60歳以降に元金と利益の合計額を年金形式で受け取ることが可能です。

iDeCoには大きくわけて3つの税制優遇があるため、効率的な資産形成では積極的に利用したい制度です。

まず、iDeCoの掛金は全額が所得控除の対象です。確定申告や年末調整をすることで所得税と翌年の住民税が安くなります。

また、加入期間に運用で得た利益は全額が非課税であり、受け取るときも「年金で受け取るなら公的年金等控除」「一括で受け取るなら退職所得控除」が適用されるという税制メリットがあります。

iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)とは?3つのメリットや仕組みをわかりやすく解説

まとめ

老後に必要な資金は「最低限の生活でいいのか・ゆとりある生活がしたいか」「単身世帯か二人以上世帯か」「戸建てか賃貸か」といった諸条件によっても変わります。年金のみが定期収入になる割に、さまざまなシーンで出費が必要になるケースがあることが分かります。

老後生活に入ってから貯蓄を枯渇させないようにするためには、若いうちから計画的に資産形成を進めていくことが大切です。定期預金や保険といった比較的リスクが低い方法から、新NISAiDeCoといった制度を活用した積極的な資産運用までさまざまな方法があります。

税金がかからない制度を上手く活用しながら、効率的に資産形成を進めていきましょう。ただ、ひとくちに「資産形成・資産運用」といっても、今回紹介したようにさまざまな種類の金融商品があります。「どれを選べば良いのか分からない……」とお悩みになることもあるでしょう。ご自身に合う資産形成の方法を知りたいなら、お金のプロであるFP(ファイナンシャルプランナー)に相談してみましょう。「将来の目的」「貯めたい金額」「リスク許容度」などからご自身に合う資産運用を解説してくれます。

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