JPX

運営会社:ブロードマインドは
東証グロース市場に上場しております。

Powered By
b-minded

マネプロトップ > コラム > 生命保険 > 生命保険の見直しポイントとは?FPが徹底解説

生命保険の見直しポイントとは?FPが徹底解説

生命保険 見直し 生命保険

生命保険は、毎月支払う保険料と引き換えに、被保険者が亡くなったり病気になったりしたときのリスクを保険会社に肩代わりしてもらう商品です。誰を保障の対象にするのか、万が一のことが起こった場合にどれくらいの保障を用意するのか、といったことは、家族構成やライププラン、ライフステージによって異なります。定期的に生命保険の契約内容を見直し、今のニーズに合う内容に契約し直すことが大切です。

 本記事では生命保険を見直す際にチェックしたいポイントや保険の見直しに最適な時期、保険の見直しのメリットや注意点について解説します。

監修者
監修者佐藤 拓也

全国に約800世帯、約1100名のクライアントを抱えるファイナンシャルプランナー。

家計相談や生命保険の見直し、資産運用の相談、相続・税務対策など幅広く活動し、年間200世帯以上のお客様と個別相談を行いながら、子育てにも尽力している二児のパパ。

【保有資格】
・MDRT入賞9回 ・TLC(生命保険協会認定FP) ・CFP ・IFA(証券外務員1種) ・ファイナンシャルプランニング技能士1級

将来のお金の悩み、何でも
マネプロに相談しよう
マネプロとは?

特定の金融機関に偏らない立場で、幅広い選択肢からお客様に最適なものをご案内する“おかねのプロ“です

生命保険を見直す5つのポイント

生命保険は、加入したあとは長期間加入を続けるのが理想です。ただ、社会の仕組みや家庭ごとのライフスタイルの変化によっては、必要な保障が変わることもあります。加入した生命保険はそのままにせず、定期的に内容を確認しましょう。

 ここからは、生命保険を見直す際にチェックしたいポイントを5つ紹介します。

 

ポイント①保険の種類は定期保険か終身保険か、その他か

保険を見直す際のチェックポイントの1つは、保険の種類です。

ひとくちに生命保険といってもさまざまな種類があり、死亡保険1つとっても「定期保険」「終身保険」「養老保険」といった種類に分かれます。

保険を見直す際は、いま加入している保険がどんな種類なのか、保険の特徴は自分の現在のニーズにマッチしているかを考えましょう。

受けたい保障と加入している保険が異なると、必要なタイミングで必要な保障が受けられない可能性があります。

関連ページ

定期保険とは

終身保険とは

 

ポイント②保険料は無理なく支払える金額か

保障内容が自分のニーズを満たしていても、保険料が高すぎると長期的に払い続けることが難しくなります。保険料を支払えなくなり、契約途中で解約になってしまうと本末転倒です。無理なく貯金できる保険料の範囲で、自分のニーズを満たす保険に加入しましょう。

安定して支払える保険料にするために「保険料の払込期間を短めにする」「掛け捨て部分の割合を大きくする」といった対策が有効です。見直しの際に終身保険を定期保険に変更するなど、保険の種類を変更することも検討しましょう。

 

ポイント③保障額は十分な水準か

既に生命保険に加入している人は、死亡や入院・手術といった万が一の場合にどのくらいの保険金を受け取れるかを、ある程度は把握しているでしょう。

しかし、どのくらいの保障が必要なのかは、ライフステージによって変化します。現在必要な保障内容をシミュレーションしてみると、「備えが多すぎて無駄な保険料を支払っている」「保障額が不十分で万が一のときの支出をカバーできない」といった問題が見えてくるでしょう。例えば、子どもの学費を生命保険でカバーすることを考える際は自宅から通学するときのシミュレーションだけでなく、自宅外から大学に通えるだけの教育資金を確保するなど、何通りもシミュレーションを重ねることが大切です。

 

ポイント④保障期間は適切か

定期保険のような一定期間のみを保障するタイプの保険の場合、契約の満了がくると更新しない限り保障がなくなってしまいます。

保障が必要な時期に生命保険の保障が受けられるか、契約している保険の保障期間を確認しましょう。

また、定期保険では更新することで保障を継続できますが、契約者の年齢が上がるごとに保険料が上昇します。更新後の保険料負担を考えながら、更新するか保険を乗り換えるかを検討しましょう。

保険料の上昇分も視野に入れて計算した結果、終身保険に乗り換えたほうが保険料総支払額を抑えられるようなケースも考えられます。

 

ポイント⑤保険金の受取人は問題ないか

生命保険では以下の3者が関わることになります。

  • ・契約者:保険会社と保険の契約を結ぶ人
  • ・被保険者:保険の対象になる人
  • ・受取人:保険会社から保険金を受け取る人

 保険金は課税の対象であり、受取人を誰にするかで課税の金額や種類が変わることがあります。

一例として、夫が契約者、被保険者と受取人に夫・妻・子のいずれかを指名する場合の税金の種類は以下のとおりです。

契約者 被保険者 受取人 税金の種類
妻または子 相続税
所得税
贈与税

一般に、死亡保険金は大金です。適正な納税ができるよう、契約者・被保険者・受取人を見直しておきましょう。

 

生命保険を見直すタイミング

生命保険を見直す際は、どのタイミングが効果的なのかを考えてからにしましょう。簡単にいえば、ライフスタイルが変わったり、ライフイベントが次のステージに移行したりした際が保険を見直すベストなタイミングです。

例えば、以下のような出来事が訪れたときは保険を見直してみることをおすすめします。

 

保険の更新時期に見直す

ライフイベントとは関係ありませんが、保険の更新時期は保険を見直す良いキッカケになります。定期保険を始めとした「契約期間が一定期間のみの保険」は、更新のタイミングで保険料が値上がりすることが多く、同じ保障内容でも今までより金銭的な負担が大きくなります。

一方、今までの保険に加入しているあいだに、より低額で同等の保障が得られる商品が他社から発売されているケースもあります。

保険の内容が更新時の希望に合ったものか、他社でより安い保険がないか、見直してみると良いでしょう。

 

ライフイベントごとに見直す

年齢を重ねると、結婚や出産、退職など、新しいライフステージに移行する瞬間がいくつかあります。そうした人生の節目では必要な保障内容が切り替わりやすいため、保障内容を見直すには最適なタイミングといえるでしょう。

例えば、年齢とライフステージによって以下のように「適した保険」が変わることが考えられます。

年齢 ライフイベント 適した保険
20代 独身 自分の病気・ケガに備える「医療保険」
30代 結婚・出産 自分の万が一の際にパートナーや子どもに保険金を残せる保険
・定期保険
・低解約返戻金型終身保険 など
40代 上の子どもの教育費の負担が大きくなり始める 子どもが安心して進学できるように、万が一の時はもちろん、病気や失業で収入が途絶えた時の保障が望ましい
・定期保険
・低解約返戻金型終身保険
・収入保障保険 など
50代 子どもが独立して夫婦二人暮らし 子育てから自分たちの老後にシフトした保障に切り替える
・終身保険
・個人年金保険
・医療保険 など
60代 定年退職 ・入院する回数が増えたり、介護が発生したりする可能性を考慮して保険を選ぶ
・民間の介護保険
・医療保険
・終身保険 など

ここからは、ライフステージ別の生命保険の見直しの考え方を解説します。

 

結婚したタイミング

独身のあいだは自分がケガや病気になるリスクに備える医療保険などが候補になりますが、結婚したあとはパートナーの働き方によっては生命保険の検討が必要です。

夫婦共働きの場合は片方が亡くなってもすぐに生活に困ることは考えにくく、独身のときと考え方は大きくは変わりません。

一方、パートナーが専業主婦(主夫)など、家計を支える人が亡くなると収入が途絶えてしまう場合には死亡保険などの生命保険で生活費をカバーする必要があります。

 

 出産・子どもの成長

子どもが生まれると、成長して大人になるまで生活費や教育資金を用意し続ける必要があります。夫婦2人のみの暮らしと比べると特に教育費用がかかってしまうため、生命保険を増額するなどして教育費用の準備を検討すると良いでしょう。また、子どもの人数に応じて必要保障額が大きくなるため、子どもが増えるたびに死亡保険の見直しが必要になるかもしれません。

 

住宅を購入したとき

マイホームを購入するというのは一生に1度あるかないかの大きなイベントであり、保険の見直しを考えるうえでも大きな転機になります。

例えば「団体信用生命保険」の存在。住宅ローンの債務者に万が一のことがあったときにローンの残債を肩代わりしてくれる保険です。賃貸に住んでいたときと比較して「家賃分の保険金」を残す必要がなくなり、死亡保障の金額を大きく見直すことが必要になるケースがあります。

一方で家賃よりも住宅ローンの返済の負担が大きくなるケースがあり、毎月の貯蓄額と保障内容のバランスを考えた見直しも求められます。

 

子どもが独立したとき

子どもが高校や大学を卒業して社会人として働き始めた場合、教育費に対する備えは必要なくなります。生命保険で学費をカバーしていた分については継続の必要がなくなるでしょう。

結婚当初の夫婦2人生活のときの生命保険の考え方に基づき、生命保険を見直せます。

 

定年退職したとき

定年退職は「住宅購入」「出産」などと比較すれば、大きな支出が発生するライフイベントではありません。しかし、今後はお互いが亡くなったり、入院・手術をしたりするリスクが上昇していきます。

遺族年金や預貯金で生活費がカバーできるか、高額療養費などの公的保障でカバーできるかを考えたうえで、不要な分を医療保険でまかなうことが必要です。

 

 

生命保険を見直すことのメリット

生命保険を見直すことは必須ではなく、解約して新しい保険に切り替えるかそのまま継続するかは契約者の自由です、もちろん、契約をそのまま残すことが良いほうもあります。

ただし、結果的にそのまま契約を継続したとしても、生命保険の見直し自体はした方が良いでしょう。

ここからは、生命保険を見直すことで得られるメリットを紹介します。

 

現状の医療費に合う保障が手に入る

生命保険を見直すことで、「年月と共に変化するライフスタイルに合った保障が手に入る」ことが大きなメリットです。

生命保険は医療技術の発達や公的保障の制度が変わったタイミングで保障内容を進化させており、現状に合う形にリニューアルを続けています。

例えば医療保険では長期入院に備えて日額保障を充実させるのが主流だったものが、入院期間の短縮がみられることで「短期入院でも保障される一時金」を手厚くする保険が登場しています。

 

保険料負担の軽減につながることもある

保険を見直してライフイベントに合った契約内容に見直すことで、保険料負担を軽減できるメリットもあります。

今のライフイベントで不要な保険を契約していると保険料がかさみ、家計の負担も大きくなってしまうでしょう。例えば住宅ローンを組んで一軒家を建てれば団体信用生命保険によって万が一の際に住宅ローンの残高がゼロになります。賃貸物件に住んでいた時に家賃分を見越して契約していた生命保険の保険金を大幅に安く見直すことが可能です。

 保険金額をその時のライフスタイルやライフイベントに合わせて見直せば、保険料を安く抑えることも可能でしょう。

 

生命保険を見直す際の注意点

生命保険は原則として、年齢を重ねるごとに保険料が高くなります。例えば終身タイプの保険に若い頃に加入していた場合、解約すると次に加入できても保険料が大幅に高くなります。見直す際は保険の契約内容をよく理解したうえで、慎重に判断することが求められます。

ここからは、生命保険を見直す際に知っておきたい注意点を解説します。

 

無保険期間を作るのはNG

生命保険を見直した結果「解約して別の保険を契約する」という場合、無保険期間を作らないように注意が必要です。

例えばがん保険の場合、新規に契約してから90日間の免責期間を設けているケースが多く、新たな保険の契約をしてすぐに古い保険を解約すると最大90日間の無保険期間が発生してしまいます。

 

【がん保険の注意点】

・一般的な生命保険では「保険契約申込日」「第1回保険料払込日」「告知日」の一番遅い日が責任開始日になる。

・一方、がん保険に関しては、「保険契約申込日」「第1回保険料払込日」か「告知日」のうち、遅いほうから3ヶ月(90日)を経過した日の翌日が責任開始日になる。

また、新しい生命保険に加入するにしても健康状態などの告知の必要があるため、必ず加入できるとは限りません。

古い保険を解約するなら、新しい保険に契約できて、責任開始日を迎えたことを確認してからにしましょう。

 

社会保険と保障が被らないか確認する

万が一の死亡や病気・ケガに対する保障は、民間の生命保険だけで賄う必要はありません。生命保険の保障のなかには、健康保険や遺族年金、障害年金といった公的制度でカバーできるものもあります。

例えば、医療保険を考える際、公的な健康保険で自己負担が3割以下になることを計算に入れたうえで保障内容を考えることになります。また、定期保険や収入保障保険の契約をする際は、遺族年金や死亡退職金、といった公的年金や会社の制度を加味したうえで、死亡後の支出をカバーしきれない金額を保険金額に設定することが大切です。

社会保険でカバーできる部分は重ねて契約しないようにすることで保険金額や給付金額を抑え、保険料を安く抑えることが可能です。

生命保険料で家計を圧迫し過ぎないよう、公的な保障でカバーできない部分に限って民間の生命保険の保障内容を考えるようにしましょう。

 

解約時期によっては解約返戻金が安くなる点に注意

契約していた貯蓄型保険(終身保険など)を解約する際、解約返戻金が払い込んだ保険料を下回る可能性が高いことにも注意が必要です。解約する時期によって解約返戻金の額は異なりますが、多くの場合は保険料払込期間中の解約は支払った保険料を下回る金額しか受け取れません。

特に「低解約返戻金型終身保険」を低解約返戻期間中に解約すると、一般に払い込んだ保険料の70%前後しか返戻金を受けとることができません。

解約する前には加入している保険の契約条件をよく確認して、解約返戻金の金額に納得しておくことが大切です。

 

まとめ

夫婦で相談

加入時にはしっかりとライフプランに沿うように保障内容を決めたつもりでも、時間の経過やライフスタイルが当初予定からずれると生命保険の見直しが必要なケースがあります。「保険の種類」「保険金額」「保障期間」「受取人」などが適正か、定期的に見直しをかけましょう。

見直すタイミングは「契約の更新時」または、結婚や出産などでライフステージが移り変わるタイミングがおすすめです。ただし、慌てて保険を乗り換えて無保険期間が発生しないように気を付けてください。

将来のお金の悩み、何でも
マネプロに相談しよう
マネプロとは?

特定の金融機関に偏らない立場で、幅広い選択肢からお客様に最適なものをご案内する“おかねのプロ“です

関連記事

Page Top