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【FP解説】円高・円安の波に乗ろう!個人でできる安心な対策を紹介

円高 対策 資産運用

過去にないほど急速に円安が進んでいます。円安の影響によって、物価が上がっている側面もあり、多くの方の生活に影響があるのではないでしょうか。

しかし、この記事を読んでいる方の中には、円高円安についていまいちよくわからない方もいるでしょう。

そこで今回は円高円安について詳しく説明をします。個人でできる円高、円安対策についてもわかりやすく説明をしますので、参考にしてください。

監修者
監修者佐藤 拓也

全国に約800世帯、約1100名のクライアントを抱えるファイナンシャルプランナー。

家計相談や生命保険の見直し、資産運用の相談、相続・税務対策など幅広く活動し、年間200世帯以上のお客様と個別相談を行いながら、子育てにも尽力している二児のパパ。

【保有資格】
・MDRT入賞9回 ・TLC(生命保険協会認定FP) ・CFP ・IFA(証券外務員1種) ・ファイナンシャルプランニング技能士1級

 

円高とは

円高とは、日本の通貨である円が他の外国通貨に比べて価値が高まる状況を指します。円高の原因は多岐にわたる場合がありますが、主な要因は以下の通りです。

 

・外国為替市場の需要と供給のバランス

外国為替市場では、円の需要と供給が他の通貨との交換レートを決定します。需要が供給を上回ると円高になります。

 

・経済的・政治的状況の影響: 経済や政治の不安定要素

景気の停滞、金利の差、政府の財政状況など、国内外の経済・政治的な状況が円高に影響を与えることがあります。

 

円安とは

円安とは、日本の通貨である円が他の外国通貨に比べて価値が低下する状況を指します。円安の原因は多岐にわたる場合がありますが、主な要因は以下の通りです。

 

・外国為替市場の需要と供給のバランス

外国為替市場では、円の需要と供給が他の通貨との交換レートを決定します。需要が供給を

下回ると円安になります。

 

・経済的・政治的状況の影響

経済や政治の安定要素、景気の成長、金利の差、政府の経済政策など、国内外の経済・政治的な状況が円安に影響を与えることがあります。

 

円高のメリット

円高円安のポイントについてご理解いただけたでしょうか?こちらでは円高のメリットについて説明をします。円高にはさまざまなメリットがありますが、主なメリットは2つです。

 

  • ・輸入品を安く買える
  • ・海外旅行が安くなる

 

円高のそれぞれのメリットについてわかりやすく説明をするので参考にしてください。

 

輸入品を安く買える

円高とは、相対的に、円の価値が高くなるため、輸入品を安く買えるメリットがあります。

円高の場合、日本の通貨である円の価値が上がるため、外国通貨で価格が表される輸入品の価格が下がるので、これにより、外国製品をより安く購入することが可能です。

円高により、輸入品がより手ごろな価格で入手できるようになるため、買い物をする際に外国製品の選択肢が広がります。品質やデザインなどにおいて、より多くの選択肢を持つことができるでしょう。

また、輸入品を使用するビジネスにとっては、円高による輸入品の価格低下はコスト削減に繋がります。原材料や部品のコストが下がることで、製品のコスト競争力を高めることが可能です。

円高により、海外ブランドの製品や高級品をより手頃な価格で購入することができるので、旅行や外食などの海外体験も費用が抑えられるのは円高の大きなメリットでしょう。

 

海外旅行が安くなる

円高になると一般的に海外旅行が安くなります。円高になると海外旅行が安くなる主な理由は以下の通りです。

 

・円の価値が上がる

海外旅行の際には、目的地国の通貨との交換が必要になります。円高になると、日本円が他の通貨に対して高い価値を持つため、海外通貨をより多く手に入れることが可能です。

 

外国通貨での支出が割安になる

海外旅行では、目的地国での宿泊費、食事代、交通費などの支出が現地通貨で行われます。円高になると、同じ日本円の額でより多くの外国通貨を手に入れることが可能です。そのため、同じ予算でより多くの現地での体験やサービスを楽しむことができます。

 

ツアーや航空券の価格が下がることがある

日本からの海外旅行においては、ツアーや航空券を予約する際には為替相場の影響を受けます。円高になると、日本円で支払うことになるため、ツアーや航空券の価格が下がる可能性があるのです。

 

円高のデメリット

円高にはメリットだけではなくデメリットもあります。円高の主なデメリットは外貨資産を円に変えるときに減ってしまうことです。

円高のデメリットについてわかりやすく説明をしますので、参考にしてください。

 

外貨資産を円に換えるとき減ってしまう

円高になると、ドルなどの外貨資産を円に換えるときに減ってしまいます。

例えば1ドル150円のときに1ドルを円に換えた場合は150円ですが、1ドル100円のときに1ドルを円に換えた場合は100円にしかなりません。

1ドルだと50円の差にしかなりませんが、金額が大きくなればなるほど円高の影響は大きくなります。

例えば1万ドルを1ドル150円のときに換えた場合、150万円になりますが、1ドル100円のときに換えた場合は、100万円ですので、50万円の差額が発生します。

このように為替が円高になると、外貨資産を円に換えるときに減ってしまうのはデメリットと言えるでしょう。

 

円安のメリット

円高には、様々なメリットがあるのをご理解いただけたでしょうか。

もちろん、円安にも様々なメリットがあります。この章では円安のメリットについてわかりやすく説明をしますので、参考にしてください。

円安のメリットは、ズバリ、外貨資産を円に換えるときに増えることです。

 

外貨資産を円に換えると増える

円安のメリットは、外貨資産を円に換えると増えることでしょう。先程の円高のデメリットと逆になります。

例えば、1ドル100円のときに1ドルを円に換えた場合、100円ですが、1ドル150円のときに1ドルを円に換えた場合、150円になります。

1万ドルを1ドル100円のときに円に換えた場合は100万円ですが、1ドル150円のときに円に換えると150万円になります。かなり大きなメリットに感じられるのではないでしょうか。

 

円安のデメリット

円安には、外貨資産を円に換えるときに、大きな金額になるメリットがありますが、デメリットもあります。円安の主なデメリットは2つです。

  • 海外旅行が高くなる
  • 輸入品が高い

円安のそれぞれのデメリットについてわかりやすく説明をしますので、参考にしてください。

 

海外旅行が高くなる

円高のメリットとは、逆に円安になると海外旅行が高くなってしまいます。

円を外貨に換える場合、少ない金額になってしまうからです。

また、ツアーや航空券の値段も円安になると高くなる傾向にあるため、海外旅行が一般的に高くなってしまいます。

海外旅行が高くなるのは円安のデメリットでしょう。

 

輸入品が高い

こちらも、円高のメリットとは逆で、輸入品が高くなってしまう可能性があるのは円安のデメリットです。

特に日本は食料の自給率が非常に低いため、海外からの輸入に頼っているのが現状です。輸入品の価格が高くなると、生活に大きな打撃を与えてしまいます。

 

円安に備えて外貨資産を保有する3つの理由

2023年現在、ここ数十年間でなかったほど大きな円安が続いています。

円安になると輸入品が高くなるなどのデメリットがあるので、円安に備えて対抗策を講じておく必要があるでしょう。

円安に備えて、外貨資産を保有する3つの理由について紹介します。

  • ・円の価値の減少を補える
  • ・金利が高い
  • ・様々な金融商品がある

円安に備えて、外貨資産を保有する3つの理由について紹介をします。

 

円の価値の減少を補える

円安になると円の価値が減少します。1ドルを手に入れるのに必要な金額は、例えば1ドル100円のときは100円支払えば手に入りますが、1ドル140円の場合、140円を支払わなければなりません。

このように円だけを保有していると、資産全体はどんどん目減りしてしまうのです。

しかし、ドルなどの外貨資産を保有することによって、資産全体の価値の減少を補うことができます。なぜなら、円安になると外貨を大きな金額で円に換えることができるからです。

例えば、1ドル100円の場合は、1ドルを円に換えても100円にしかなりませんが、1ドル140円の場合は1ドルを円に換えると140円手に入ります。

このように、ドルなどの外貨を保有しておくと、多くの日本円に換えることができるのです。

外貨を保有しておくことによって円高になった場合は、日本円でそのまま支払いを行い、円安になった場合は、外貨を日本円に戻して支払いを行うことによって、全体の資産の目減りを防ぐことができます。

 

金利が高い

ドルなどの外貨の金利は円に比べて高いです。主要通貨の金利についてまとめてみました。

国名 政策金利
日本 -0.10%
アメリカ 5.25%
欧州 4.00%
オーストラリア 4.10%
イギリス 5.00%
ニュージーランド 5.50%
トルコ 15.00%
メキシコ 11.25%
南アフリカ 8.25%

例)出典:外為ドットコム2023717日時点)

 

いかがでしょうか?日本円に比べてかなり金利が高いのがお分かりいただけるのではないでしょうか。

例えばドルを年間5%で運用することができれば、仮に、ドルが5%円高になったとしても、日本円に換えたときの為替差損を防ぐことができます。

5%だとたいしたことないように思われるかもしれませんが、もし10年間年間5%の運用ができたらどうでしょうか?

単純計算にはなりますが10年間で50%ドルが増えるため、ドル円の為替レートが50%円高になったとしても、円に換えたときに目減りをしないのです。

このように、外貨は日本円に比べて金利が高いため、金利で外貨をしっかり増やすことができます。

外貨を増やせば多少円高になったとしても、日本円に換えたときに、為替差損を防ぐことができるため、大きなメリットになるのではないでしょうか。

 

さまざまな金融商品がある

外貨建ての商品には、様々な金融商品があります。主な外貨建ての金融商品は以下の通りです。

  • ・外貨預金
  • ・外貨建て債券
  • ・外貨建ての投資信託
  • ・外国の株式

それぞれの商品の特徴をわかりやすく説明をするので参考にしてください。

 

外貨預金

外貨預金とは、その名の通り、ドルなどの外国通貨で預金をする商品です。

アメリカやヨーロッパの政策金利は、日本の金利よりも高いため、日本円の預金よりも高い金利が期待できます。

外貨預金には、日本円と同様に、外貨の定期預金もあるため、より高い金利を享受することが可能です。

特に、2023年現在では金利を上げている国が多いため、より大きな金利が期待できます。

また外貨預金は基本的にいつでも解約が可能ですし、外貨のキャッシュに換えることも可能です。

しかし、外貨定期預金等の場合、中には、特殊な商品があり、満期前に解約をすると大きく元本が破れてしまうものもありますので、注意してください。

 

外貨建て債券

外貨建ての債券とはドルやユーロなどの外貨建ての債券です。

例えば、アメリカの国債の場合、政策金利が5%を超えているため、日本の国債に比べてかなり高い金利を享受することが可能です。

アメリカの国債は、信用力が高く、満期までの期間も非常にバリエーションが豊富なことから、ご自身のリスク許容度や運用できる期間に合わせて保有することが可能です。

また、トルコやメキシコなどの新興国の債券の場合、為替リスクは高いですが、高い金利で発行されているものが多いのもメリットになるでしょう。

 

外貨建ての投資信託

投資信託とは、資産運用のプロであるファンドマネージャーが投資家に代わって、日々の運用を行ってくれる投資商品です。

投資信託は、日々の運用をファンドマネージャーが行ってくれるため、投資家は細かくマーケット情報をチェックする必要がありません。

家事や育児に忙しい主婦やサラリーマンの方でも、十分運用ができる商品として、特に投資初心者の方に人気があります。

投資信託の多くは日本円建ての商品が多いですが、外貨建ての商品もあります。

外貨建ての商品は金利が日本円に比べて高いため、より高いリターンを狙うことができるものもあるでしょう。ただし、リスクも高くなりますので注意してください。

 

外国株式

外貨建ての商品の中には外国の株式もあります。例えば、最近非常に人気の高い米国株の投資を外貨で行うことが可能です。

米国株は日本の企業に比べて配当が高い会社も多く、大きく値上がりする銘柄もあることから、非常に魅力的な投資商品です。外国の株式に投資ができるのも、外貨資産を保有する大きなメリットになるでしょう。

 

まとめ

今回は円高と円安について、また、最近の円安に対抗する対抗策についても説明をしました。

円安には様々なメリットがありますが、デメリットもあります。特に日本円だけで保有していると資産価値が減少してしまう可能性があるのは大きなデメリットでしょう。

しかし、ドルなどの外貨を保有することによって、このデメリットを防ぐことができます。

ぜひ今回の記事を参考にしていただき、円高と円安の理解を深め、円安の対抗策についてもご理解いただければ幸いです。

外貨資産の運用方法には、外貨建ての債券や投資信託など様々な方法があります。どの方法が適しているかはご自身の資産状況やライフプランによって異なります。判断に迷う場合は、ファイナンシャルプランナーに相談してみましょう。

 

 

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